仙台が「近代工芸・デザイン研究発祥の地」と呼ばれる所以は、玉虫塗ナノコンポジットを共同で開発した「産業技術総合研究所 東北センター」の歴史と重なっています。現在は同センターの所長も務める蛯名先生も登場してのインタビューは、私たちにとっても初めての知見に溢れ、読み応えがあります。皆さまどうぞお楽しみください。
▼ 日本初の国立デザイン研究機関として、日本のモダンデザインを先導
http://shinbun.fan-miyagi.jp/article/article_20210830-4.php
「産業技術総合研究所東北センターのルーツは、1928年、日本初の国立デザイン研究機関として、工芸の産業化を目指した工芸指導所時代まで遡る。そして高度経済成長期の真只中、四大工業地帯との地域格差是正のため、工業化による東北経済の発展を求めて設立された東北工業技術試験所時代。欧米先進国へのキャッチアップ時代を経て、世界に通じる研究拠点を目指した東北工業技術研究所時代。各時代の国の技術政策に対応し改称・改編を繰り返しながら、2001年、産業技術総合研究所東北センターは誕生する。刻々と変化する社会の要請を受け、どのような技術政策のもと各時代を送り、それが今日の産業技術総合研究所東北センターへとつながったのか。東北工業技術試験所に1986年に入所した南條弘さんと1993年に入所した蛯名武雄さんに、当時のエピソードを交えながら、その歴史を聞いた。」